キャッチセールス体験記

1・げれげれキャッチされる

その日は仕事が無くて暇なのがいけなかったのだ。(当時私は日雇いのアルバイトをやっていた)

時は2002年7月某日、結婚後今までほったらかしっぱなしだったパスポートの名義変更の為ソニックシティのパスポートセンターへ行った私。名義変更終了まで1時間ほど待ち時間があった為“じゃあ茶でも一服”と駅前に戻ったところ、デッキ上で怪しい人だかりを発見したのだった。(何か珍しい物の屋台じゃろか?)と思わず覗き込んでみると・・・。

『あ、おねーさん!肩とかこる?今ちょうどウチの会社の10周年記念特別企画で限定30名の方だけに、・・・知ってるかなあ?今はやりのマイナスイオン!!トルマリンで出る膝用と肘用のサポーターを無料試供品として配ってんだけど、折角だから貰ってきなよ-』

とか、いかにも”なお兄さんにキャッチされたのだった。

『(試供品が)欲しい人は、12:15分から配るから、12:00に集合してもらえるかなあ。』

そう言いながらお兄さんは、無料試供品引換券なるモノに12:00、12:15と、黒マジックで記入してくれた。12:00集合時刻で、12:15は商品配布時刻だそうである。(また来んのか、面倒くせえ)と思ったが、なんと言っても限定30名である。サインの無い引換券ではモノを貰えないらしいのだ。うーんこれは・・・信用できそうである。何を根拠にこの時そう思ったかは2007年の今となっては全くもって解らないんだけどね。根拠なんか多分無かったんだけどね。何分暇、だったのだ。ひとくち乗ってみる事にしたですよ。

『じゃあ、12:00になったら戻ってきてねー。』

客寄せのための記念品の麦茶と一緒にピンクの引換券をくれるお兄さん。うむむっ、怪しい。見るからに怪しすぎる。(さっきは信用できそうとか思ったくせに)

この不況の世の中4,800円もするサポーターをタダでくれるなんて巧い話があるわけ無いじゃないか?これが、世に言うキャチセールスという物に違いない!!いやあ、人生初キャッチかあ。ふっふっふっ。こんな見え見えの手に賢いワタシは引っ掛かったりしなくてよ?甘いわ、オニイサン・・・

この時12時まで残り15分。どっか行ってまた帰ってくるには何とも面倒な時間。けど真夏なんだよなー。暑いんだよなー。ってな訳で15分後。近くのファッキンでわざわざお茶のみをして時間を潰してきた私の姿があった・・・・。って、思いっきり引っ掛っとるやないか一っ!(だって、仕事も無くて暇だったんだ・・・)それにさ、こういうのも1回くらいは人生経験さあ!とか思ったしね。

その後散々後悔し、無駄に過ごした時間の元を取る為にテキストサイトを立ち上げる事になったのだが、もちろんこの時はそんなこと知らない。

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